福岡の50代の年収は約545万円。ピークの中身と、60歳で下がる約85万円

50代の年収の悩みは、40代までと向きが変わります。「まだ上がるか」よりも、「このまま60歳まで保てるか」「60歳を過ぎたらどうなるか」。転職を考えるなら、いまの水準を落とさずに動けるかも気になるところです。
結論から言うと、賃金構造基本統計調査(2025年・福岡県・男女計)をもとにすると、福岡の50代の年収は約545万円で、年代別に見るとここがピークです。50代前半と後半はほぼ同じ水準で、60〜64歳になると約85万円下がります。また、会社の規模で約225万円、男女で約223万円の差があり、「50代の平均」より「自分がどこにいるか」のほうが大きく効く年代です。
- 福岡の50代年収データ
- 50代がピーク、60歳で約85万円下がる
- 中央値で見ると——正社員の「真ん中」は約524万円
- 会社の規模で約225万円開く
- 業種で見る50代——40代から伸びる業種と、下がる業種
- 男女で約223万円——女性は非正規が半分を超える
- 東京・全国・九州の他県との差
- 50代の転職で年収を考える
- よくある質問
- 50代は「ピーク」と「その後」をセットで見る
福岡の50代年収データ
年収は、所定内給与(残業代を含まない月給)×12+年間賞与で出した推計です。対象はフルタイムの一般労働者(短時間労働者を除く。パートやアルバイトという呼び名でも、所定の労働時間・日数が職場の通常の人と同じなら含みます)、企業規模10人以上の民間企業です。
| 年齢 | 年収(男女計) | 男性 | 女性 | 月給(所定内) | 年間賞与 | 平均勤続年数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 50〜54歳 | 約545万円 | 約627万円 | 約411万円 | 約35.8万円 | 約116万円 | 約17.0年 |
| 55〜59歳 | 約545万円 | 約634万円 | 約402万円 | 約35.8万円 | 約116万円 | 約19.2年 |
| 50代全体 | 約545万円 | 約630万円 | 約407万円 | 約35.8万円 | 約116万円 | 約18.0年 |
(賃金構造基本統計調査2025年、福岡県。50代全体は5歳ごとの年齢階級を労働者数で重みづけした独自の計算です)
男性は50代後半まで少しずつ上がり、女性は50代前半をピークに下がり始めます。男女計で見ると前半と後半がほぼ同じになるのは、この2つの動きが打ち消し合っているためです。
50代がピーク、60歳で約85万円下がる
前後の年代と並べると、50代の位置がはっきりします。
| 年齢 | 男女計 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 45〜49歳 | 約506万円 | 約583万円 | 約399万円 |
| 50〜54歳 | 約545万円 | 約627万円 | 約411万円 |
| 55〜59歳 | 約545万円 | 約634万円 | 約402万円 |
| 60〜64歳 | 約460万円 | 約514万円 | 約370万円 |
| 65〜69歳 | 約366万円 | 約393万円 | 約309万円 |
40代後半から50代前半にかけてもう一段上がり、50代で頭打ちになります。そして60〜64歳では、55〜59歳より約85万円低くなります。男性に限ると約120万円の差です。定年を迎えたあと、同じ会社で再雇用(嘱託など)として働き続ける人の賃金が下がることが、主な理由と考えられます。
なお、この表は2025年時点で各年代の人を並べたもので、同じ人の年収の推移ではありません。それでも、60歳を境に賃金の水準が変わる職場が多いことは読み取れます。50代の転職では、いまの年収だけでなく、60歳以降の働き方と賃金の決まり方まで確かめておく価値があります。
中央値で見ると——正社員の「真ん中」は約524万円
平均は高い年収の人に引っぱられて高めに出ます。真ん中の人の値(中央値)は、総務省の就業構造基本調査(2022年)から推計できます。こちらは本人の回答による「主な仕事からの年間収入」で、調べ方も年も違うため、上の平均とは直接比べられません。
| 50代の正社員 | 年収の中央値(推計) | 500万円以上 | 700万円以上 | 1000万円以上 |
|---|---|---|---|---|
| 福岡県・男女計 | 約524万円 | 約53% | 約28% | 約7% |
| 福岡県・男性 | 約600万円 | 約65% | 約36% | 約9% |
| 福岡県・女性 | 約371万円 | 約30% | 約11% | 約1% |
| 福岡市・男女計 | 約572万円 | 約59% | 約36% | 約10% |
(就業構造基本調査2022年、正規の職員・従業員。年収の階級別の人数から推計)
福岡県の50代の正社員では、ちょうど半数強が年収500万円以上です。男性に限ると中央値は約600万円になります。福岡市に絞ると中央値は約572万円で、県全体より約48万円高くなります。
会社の規模で約225万円開く
50代は、会社の規模による差がいちばん大きく開く年代です。
| 年齢 | 1000人以上の企業 | 100〜999人 | 10〜99人 | 大企業と小規模の差 |
|---|---|---|---|---|
| 50〜54歳 | 約661万円 | 約539万円 | 約443万円 | 約219万円 |
| 55〜59歳 | 約671万円 | 約527万円 | 約436万円 | 約235万円 |
| 50代全体 | 約665万円 | 約534万円 | 約440万円 | 約225万円 |
40代の規模差は約181万円でした(福岡の40代の年収)。50代では差がさらに広がり、大企業の50代は約665万円、10〜99人の企業の50代は約440万円です。転職で規模を下げると、それだけで年収の水準が200万円規模で変わりうるということです。規模ごとの比較は大手 vs 中小の待遇比較でも見られます。
業種で見る50代——40代から伸びる業種と、下がる業種
業種による差も大きく、40代からの伸び方も業種で違います。
| 業種 | 50代の年収 | 40代の年収 | 40代との差 |
|---|---|---|---|
| 情報通信 | 約849万円 | 約721万円 | 約+129万円 |
| 学術研究・専門サービス | 約768万円 | 約664万円 | 約+104万円 |
| 建設 | 約752万円 | 約629万円 | 約+123万円 |
| 金融・保険 | 約740万円 | 約734万円 | 約+6万円 |
| 教育・学習支援 | 約707万円 | 約575万円 | 約+132万円 |
| 卸売・小売 | 約558万円 | 約522万円 | 約+36万円 |
| 不動産・物品賃貸 | 約553万円 | 約548万円 | 約+5万円 |
| 製造 | 約549万円 | 約518万円 | 約+31万円 |
| 生活関連サービス・娯楽 | 約513万円 | 約469万円 | 約+44万円 |
| 医療・福祉 | 約460万円 | 約423万円 | 約+37万円 |
| その他のサービス | 約437万円 | 約404万円 | 約+33万円 |
| 運輸・郵便 | 約437万円 | 約485万円 | 約−48万円 |
| 宿泊・飲食 | 約381万円 | 約377万円 | 約+3万円 |
| 全業種 | 約545万円 | 約504万円 | 約+41万円 |
(賃金構造基本統計調査2025年、福岡県。40代・50代は5歳ごとの年齢階級を労働者数で重みづけ。人数の少ない鉱業・電気ガス・複合サービスは除きました)
情報通信・建設・教育などは50代でも100万円以上伸びる一方、金融・不動産・宿泊飲食はほぼ横ばいで、運輸・郵便は40代より低く出ています。同じ50代でも、業種によって「まだ上がる年代」なのか「すでに横ばいの年代」なのかが違います。業種ごとの全体の水準は福岡の業種別年収ランキングにまとめています。
男女で約223万円——女性は非正規が半分を超える
50代の男性は約630万円、女性は約407万円で、差は約223万円です。40代(約171万円)より、さらに開いています。男性が50代後半まで上がり続けるのに対し、女性は50代前半をピークに下がり始めるためです。
ここまでの数字はフルタイムで働く人が対象です。就業構造基本調査(2022年)で見ると、福岡県の50代の女性で雇われて働く人のうち、非正規(パート・アルバイト・契約社員など)が約57%と、正社員より多くなっています。男性の50代で非正規は約12%です。女性の年収の実態は、フルタイムの平均よりも、働き方の違いのほうが大きく左右しています。
東京・全国・九州の他県との差
50代の年収を地域で比べると、次のようになります(同じ計算方法の平均)。
| 地域 | 50代の年収 |
|---|---|
| 東京 | 約794万円 |
| 全国 | 約603万円 |
| 福岡 | 約545万円 |
| 九州の他の6県 | 約432〜508万円 |
福岡は全国平均より約58万円、東京より約249万円低い水準です。東京との差は40代(約236万円)より大きく、年齢が上がるほど差が開く傾向は50代でも続きます。一方、九州の中では福岡が最も高く、他の6県より約38〜114万円高い水準です(九州7県の平均年収ランキング)。
50代の転職で年収を考える
ここまでの数字から、50代で転職を考えるときの見方が3つ出てきます。
1つめは、規模を下げる転職の重さです。50代は規模による差が約225万円と、どの年代より大きく開いています。大企業から中小企業へ移る場合は、年収が下がる前提で、役職・裁量・定年後の働き方など、お金以外で何を得るかをはっきりさせておくことが大切です。
2つめは、60歳以降まで含めて比べることです。60〜64歳では平均で約85万円下がります。転職先の定年年齢、再雇用後の賃金の決まり方、65歳以降も働けるかによって、10年単位の総額は大きく変わります。目先の年収差だけでなく、60歳以降の条件も比べてください。
3つめは、経験を高く評価する場所を選ぶことです。業種によって50代でも伸びる場所があり、管理職や専門職の経験を求める会社では、年齢がそのまま不利になるとは限りません。50代の転職の進め方は福岡の50代の転職、書類のまとめ方は50代の職務経歴書で解説しています。
自分と同じ年代・業種・規模の中で、今の年収がどの位置にあるかは、賃金チェッカーで確かめられます。
よくある質問
Q. 福岡の50代で年収600万円は高いほうですか?
高いほうです。福岡の50代の平均は約545万円(2025年)、正社員の中央値は約524万円(2022年の推計)なので、600万円はその上にあります。男性の正社員に限ると中央値が約600万円なので、男性の中ではちょうど真ん中のあたりです。
Q. 50代で年収400万円台は低いですか?
福岡では珍しくない水準です。10〜99人の企業で働く50代の平均は約440万円で、女性の正社員の中央値は約371万円です。ただし、男性で大企業に勤めている場合の平均と比べると低めなので、業種と規模をそろえて比べることが大切です。
Q. 50代で年収1000万円の人はどのくらいいますか?
福岡県の50代の正社員で約7%、15人に1人程度です(就業構造基本調査2022年からの推計)。男性に限ると約9%、福岡市に限ると約10%です。
Q. 手取りだといくらですか?
税金と社会保険料を引いた手取りは、額面のおおむね75〜80%が目安です。年収約545万円なら、手取りは420万円前後です。40歳以上は介護保険料がかかるため、同じ年収の30代より手取りが少し少なくなります(年収別の手取り早見表)。
50代は「ピーク」と「その後」をセットで見る
まとめます。福岡の50代の年収は約545万円、正社員の中央値は約524万円(2022年)。年代別ではここがピークで、60〜64歳では約85万円下がります。会社の規模で約225万円、男女で約223万円、業種でも大きな差があります。
50代の年収は、平均と比べるより、自分の業種と規模の中での位置、そして60歳以降にどうつながるかで考えるほうが判断に役立ちます。いまの会社に残るか、動くかを決める前の整理から、無料相談で一緒に考えることもできます。

「辞めるべきか、残るべきか。その手前の整理から一緒にやります。」
いまの会社に残るか動くかを、60歳以降の働き方と年収の見通しまで含めて一緒に整理できます。
寺木に相談する(無料)