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設立サービスで会社をつくる。オンライン代行の実際

久保 塁
監修:久保 塁起業・独立担当・現役経営者

近年、会計ソフト会社が提供する会社設立サービスが広く使われています。書類を画面上で作成でき、電子定款に対応しているため収入印紙4万円が不要になります。

結論から言うと、許認可がなく、標準的な設立をするなら、この種のサービスは合理的です。一方、許認可がある、事業目的が特殊、急ぎの場合は、司法書士に依頼するほうが安全です。この記事では、比較と注意点を整理します。

このコラムでわかること
  1. 仕組みと費用
  2. 自分でやる場合との比較
  3. 設立サービスが向くケース
  4. 司法書士に依頼すべきケース
  5. 使うときの注意点
  6. 設立後にやること
  7. よくある質問
  8. 標準的な設立なら、合理的な選択

仕組みと費用

画面の質問に答えると、定款・登記申請書などの書類が自動生成される仕組みです。電子定款に対応しているため、紙の定款に必要な収入印紙4万円が不要になります。

費用: サービス自体は無料または低額であることが多く、代わりに会計ソフトの契約が条件になっている場合があります。加えて、電子定款の作成手数料がかかる場合も。

実費(登録免許税、定款認証手数料)は別途必要です(法人設立の費用内訳)。

総額の目安: 株式会社で約20万円前後(印紙代4万円が不要になる分、自分で紙定款を作る場合より安くなり得る)。合同会社で約6〜7万円

POINT

設立サービスの価値は「安さ」より「印紙代4万円が消えること」と「書類の記入ミスが減ること」。ただし、事業目的だけは自分で確認する必要がある。

自分でやる場合との比較

自分でやる(紙の定款) - 実費: 株式会社で約24万円(印紙4万円を含む) - 手間: 定款の作成、公証役場の予約と訪問、法務局への申請 - 電子定款を自分で作るには、電子証明書とソフトの環境が必要(費用が印紙代を超えることが多い)

設立サービス - 実費: 株式会社で約20万円(印紙不要) - 手間: 画面入力、公証役場と法務局へは自分で行く(または郵送・オンライン) - 書類の記入ミスが減る

司法書士に依頼 - 実費+報酬(数万円〜10万円程度) - 手間: ほぼ丸投げできる - 許認可の要件に合わせた事業目的の設計、複雑なケースへの対応

設立サービスが向くケース

①許認可が不要な事業(コンサル、制作、EC、受託など)。②標準的な設立(発起人1名、資本金は現金出資、事業目的が一般的)。③時期に余裕がある④費用を抑えたい⑤会計ソフトをどのみち使う(設立から会計まで一貫する)。

司法書士に依頼すべきケース

①許認可がある事業目的の文言が、許認可の要件に合っている必要があります。ここを外すと、設立後に定款変更のやり直しになります(会社設立の流れ)。

②発起人が複数、または現物出資がある

③開業日が決まっている(融資、契約、店舗オープンと連動)。

④事業承継や組織再編を視野に入れている

⑤自分で公証役場・法務局に行く時間が取れない

使うときの注意点

①事業目的は自分で確認する。サービスが提示する候補は一般的な文言です。許認可がある場合、その要件に合う文言かを、許可の窓口に確認してください。

②将来やる可能性のある事業も入れる。後から追加すると、定款変更の費用がかかります。

③会計ソフトの契約条件を確認する設立費用が安い代わりに、ソフトの年間契約が条件になっている場合があります。総額で比較してください。

④税理士との接点は別に作る。決算期の設定、役員報酬の決め方は、設立前に相談する価値があります(法人化のタイミング法人の維持費は年間いくらか)。

必要な手取りはライフプラン逆算で先に出しておいてください。

⑤設立後の届出は自分でやる。税務署・県税事務所・市町村・年金事務所への届出は、設立サービスの範囲外であることが多い。

設立後にやること

①税務署への届出(法人設立届、青色申告の承認申請、給与支払事務所等の開設届)。②都道府県税事務所・市町村への法人設立届③年金事務所への新規適用役員1人でも加入義務)。④法人口座の開設法人口座の審査に落ちる理由)。

①の青色申告の承認申請は期限があります。忘れないでください。

よくある質問

Q. 本当に安くなりますか?

印紙代4万円が不要になる分は確実に安くなります。ただし、会計ソフトの契約が条件の場合、その費用を含めて比較してください。

Q. 書類の内容は自分で理解する必要がありますか?

事業目的と本店所在地、資本金、決算期は自分で判断してください。ここはサービスが代わりに決められません。

Q. 合同会社でも使えますか?

使えます。合同会社は定款認証が不要なので、さらに手続きが簡単です(合同会社と株式会社どっちにするか)。

Q. 途中で司法書士に切り替えられますか?

可能です。許認可の要件で不安が出たら、その時点で相談してください。

標準的な設立なら、合理的な選択

会計ソフト系の設立サービスは、印紙代4万円が不要になり、書類のミスも減る——標準的な設立なら合理的な選択です。ただし、事業目的だけは自分で確認すること、そして許認可がある場合は専門家に依頼すること。この2点を守れば、費用を抑えて設立できます。

自分の事業なら、どの方法が合うか。福岡で実際に会社を作った経営者に無料で相談できます。

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