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個人コンサルとして起業する。商品設計と顧客獲得

久保 塁
監修:久保 塁起業・独立担当・現役経営者

コンサルティングは、在庫も設備も要らず、経験がそのまま商品になる——独立の形としては、もっとも参入しやすいものの一つです。

一方、「何を、誰に、いくらで売るのか」が曖昧なまま始めると、まったく受注できません。この記事では、商品化の手順と、最初の顧客の作り方を整理します。

このコラムでわかること
  1. まず、商品を定義する
  2. 前職の経験から商品を作る
  3. 提供形態と単価の設計
  4. 最初の顧客の作り方
  5. 実績がない段階の突破方法
  6. 実務の準備
  7. 固定費を持たない
  8. よくある質問
  9. 狭く定義して、前職の関係から始める

まず、商品を定義する

「経営コンサルタント」では売れません。抽象的すぎて、相手が何を頼めるか分からないからです。

商品の定義に必要な3要素: ①誰の ②どんな課題を ③どう解決するか

: - ×「中小企業の経営支援」 - ○「福岡の建設業向けに、施工管理の工程を標準化して、残業時間を減らす支援」 - ○「飲食店の原価管理を仕組み化して、粗利率を改善する支援

狭いほど売れます「自分に頼めばいい」と相手が判断できるか——ここが基準です(自分の強みがわからない)。

POINT

コンサルで最初に売れないのは、能力が足りないからではなく、何を頼めるかが伝わっていないから。商品は狭く定義するほど売れる。

前職の経験から商品を作る

①前職で「相談された」ことを書き出す他人がわざわざ聞きに来たこと——それが市場のある知識です。

②解決した問題を並べる。「◯◯を改善して、△△が□□になった」。

③その問題を抱えている会社が、他にもあるかを確認する。

④再現できる形にする(手順、チェックリスト、フレームワーク)。

④が「商品」になります毎回ゼロから考えるのではなく、型を持つ。これが単価と再現性を作ります。

提供形態と単価の設計

①スポット相談(1回2〜5時間): 3〜10万円入口として使う

②プロジェクト型(3〜6ヶ月で課題を解決): 数十万〜数百万円

③顧問契約(月◯回の訪問・面談): 月3〜20万円もっとも安定する形

④研修・講座: 単発または連続。

⑤成果報酬型: リスクが大きく、成果の定義で揉めやすいため、初期は避けるのが無難。

設計の順番: ①で入口を作り、③に移す顧問契約が5〜10社あれば、事業として成立します(社労士の開業準備の顧問契約の考え方と共通です)。

必要な件数はライフプラン逆算から逆算してください。

最初の顧客の作り方

①前職の関係。取引先、同業者、元同僚。もっとも確度が高い「独立しました」の連絡が、そのまま営業になります

②紹介1件目の成果が出たら、必ず紹介を依頼する。

③商工団体・異業種の集まり商工会議所の創業支援)。福岡は事業者の距離が近く、対面の関係が作りやすい福岡で起業する)。

④発信(記事、SNS、セミナー)。「この分野の人だ」と認識されると、問い合わせが来るようになります。

⑤士業との連携。税理士、社労士、行政書士。顧問先の課題を聞いている立場なので、紹介が発生します(行政書士で独立する現実)。

⑤が地方では特に有効です。

実績がない段階の突破方法

①無償または低額で1件やる期間を区切って(3ヶ月など)、成果を出す。その事例が、次の営業資料になります

②前職の実績を、自分の実績として語る守秘義務の範囲内で)。「前職で◯◯を担当し、△△という成果を出しました」。

③公開できる形の成果物を作る(記事、資料、チェックリスト)。「この人は分かっている」と伝わる材料

④セミナー・勉強会を開く参加者が最初の顧客になることがあります

①が最短です。ただし、無償は1〜2件まで。それ以上続けると、有償への切り替えが難しくなります。

実務の準備

①開業届・青色申告個人事業主の始め方)。②契約書(業務範囲、期間、報酬、守秘義務、成果の定義)。③守秘義務(前職と現在の顧客、両方)。④賠償責任(助言に基づく損害。契約で範囲を明示)。⑤インボイス法人顧客が中心なら登録を検討個人事業主はインボイス登録すべきか)。

②の「成果の定義」は重要です。何をもって完了とするかを書いておかないと、終わらない案件になります。

固定費を持たない

コンサルは、自宅とPCがあれば始められますひとり起業に向く業種)。

オフィスを借りる必要はありません打ち合わせは客先かオンライン固定費が軽いから、受注がゼロの月でも耐えられます起業前の貯金はいくら必要か)。

よくある質問

Q. 資格は必要ですか?

不要です。ただし、中小企業診断士や士業の資格は、信頼の材料になります。

Q. 実績がないと売れませんか?

前職の実績が使えます。守秘義務の範囲内で、数字を含めて語ってください。

Q. 会社員のまま始められますか?

可能です。就業規則と競業の確認を(会社員のまま起業する)。

Q. 単価はどう上げますか?

①スポットから顧問へ ②成果を数字で示す ③領域を狭めて専門性を上げる

狭く定義して、前職の関係から始める

個人コンサルで受注できないのは、能力の問題ではなく商品が定義されていないことが原因です。誰の、どんな課題を、どう解決するか——これを一言で言えるようにして、前職の関係から声をかける。そこから始まります。

自分の経験なら、何を商品にできるか。福岡で実際に創業した経営者に無料で相談できます。

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