自分で稼ぐ力をつける。会社の看板なしで売れるものを作る

会社の名前がなくても通用するのか。もし明日この会社が無くなったら、自分に何が残るのか——そう考えたことがある人は多いはずです。
結論から言うと、「自分で稼ぐ力」は、①値段のつく成果物と、②それを届ける経路の2つに分解できます。多くの人が①は持っていて、②を持っていない。そして②は、会社にいるうちから作れます。この記事では、分解と検証の手順を、最初の1万円を作るところまで具体的に示します。
- 看板が外れると、何が失われるのか
- 値段のつく成果物を特定する
- 経路を作る——最初の1万円
- 時間を売らない形へ
- 会社にいる間にやる意味
- よくある質問
- 力の正体は、経路にある
看板が外れると、何が失われるのか
会社員が持っている「稼ぐ力」のうち、会社に紐づいているものを分けてみます。
会社のもの: ①信用(この会社だから発注される)②案件の供給(営業部門が取ってくる)③価格決定(会社が値段を決めている)④仕組み(請求、契約、品質管理)。
自分のもの: ⑤実務能力(実際に手を動かして成果を出す力)⑥判断(何をどう進めるかを決める力)⑦関係(個人として信頼されている取引先や同僚)。
看板が外れると①〜④が消えます。逆に言えば、⑤⑥は残る。だから「自分で稼ぐ力をつける」というのは、能力を新しく獲得する話ではなく、①〜④を自分で持つという話です。
とくに②の案件の供給経路が、多くの人にとって最大の欠落です。
値段のつく成果物を特定する
まず①。自分の仕事のうち、外部の誰かがお金を払って買うのはどの部分かを特定します。
方法は2つ。外注する側の目で見る——自社が外部に発注している業務のうち、自分ができるものは何か。求人の業務委託枠を見る——同じ職種の業務委託案件で、何が求められ、いくら払われているか。
「自分の仕事には価値がない」と感じる人ほど、社内の当たり前を過小評価しています。経理の月次処理、資料作成、翻訳、写真撮影、SNS運用、業務フローの整理——外に出れば普通に値段が付く作業は多い(自分の強みがわからない)。
稼ぐ力の欠落は能力ではなく経路。「できる」と「頼まれる」の間にある距離を、会社にいるうちに埋めておく。
経路を作る——最初の1万円
②の経路は、実際に一度売ってみないと分かりません。金額は小さくていい。目的は、他人が自分に直接お金を払う経験をすることです。
現実的な入口は4つ。①知人からの受注(もっとも早い。ただし友達価格になりやすいので、必ず金額を提示する)。②クラウドソーシング・スキルマーケット(単価は低いが、経路の練習になる)。③業務委託の副業求人(実務経験がそのまま使える)。④自分で発信して問い合わせを受ける(時間はかかるが、資産になる)。
就業規則の副業規定は先に確認してください(会社員のまま起業する・副業の始め方)。
最初の1件で分かるのは、見積もりの出し方、納期の感覚、相手の期待値、自分の作業速度。これらは社内業務では測れません。この4つが分かった時点で、「稼ぐ力」の実体は大きく前進しています。
時間を売らない形へ
最初は時間の切り売りで構いませんが、そのままだと収入は時間に比例して頭打ちになります。次の段階として、比重を移していきます。
①成果物型(時間ではなく納品物で請求する)。効率化した分が自分の利益になります。②継続型(月額の保守・顧問・運用代行)。収入が安定し、営業コストが下がる。③複製型(教材、テンプレート、ツール)。作るコストは先払いですが、以後は時間に比例しません。
現実的には①→②が到達しやすく、③は補助的というのが多くのケースです。②を数件持てた時点で、独立の選択肢が現実になります(副業から独立へ)。
会社にいる間にやる意味
この検証を在職中にやる理由は3つ。①収入があるので、安い仕事を受けなくていい(足元を見られない)。②失敗しても失うのは時間だけ。③会社の仕組み(①〜④)を、内側から観察できる——請求の流れ、見積もりの作り方、トラブル時の対応。独立後に必要になる知識が、給料をもらいながら学べます。
福岡は、この検証に必要な人との距離が近い都市です。異業種の集まりも、発注してくれる中小企業も、支援窓口も中心部に集まっています(福岡で起業する)。
よくある質問
Q. 専門スキルがありません。
専門性より、「面倒だが誰かがやらねばならない作業」のほうが受注しやすいことが多い。整理、代行、確認、運用。派手さは要りません。
Q. 副業禁止の会社です。
規定の確認が先です。禁止の場合でも、無償の実績づくり(知人の相談に乗る、社内で越境する)は可能です。
Q. いくら稼げれば「力がついた」と言えますか?
金額より、再現できるかです。1回きりの受注ではなく、2件目・3件目が来る経路があるかどうか。
Q. 会社の仕事と競合しませんか?
同じ顧客・同じ商材は避けてください。競業は就業規則上も実務上もリスクです。
力の正体は、経路にある
「自分で稼ぐ力」を能力の問題だと考えると、勉強や資格に向かいがちです。ですが実際に足りていないのは、できることと、頼まれることの間の経路です。1件でも自力で受注すると、その距離の正体が分かります。
自分の場合、何が売り物になり、どこから経路を作れるか。福岡で実際に創業した経営者に無料で相談できます。副業を始める前の段階で構いません。

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