← コラム一覧

転職のための自己分析。3時間で終わらせる実践手順

寺木 健人
監修:寺木 健人転職・キャリア担当・人材業界出身
公開

転職の準備で「まず自己分析から」と言われます。ただ、新卒就活のような自分史づくりは、転職には不要です。時間がかかるだけで、選考には使えません。 結論から言うと、転職の自己分析に必要なのは4項目だけで、3時間あれば終わります。この記事では、その手順を示します。 ## 転職に必要な4項目 ①できること(実績・スキル)——職務経歴書に書く材料。 ②やりたいこと(次に何をしたいか)——志望動機に使う材料。 ③譲れない条件(年収、時間、場所)——求人の選定基準。 ④辞める理由(何が満たされていないか)——転職理由の説明と、次で確認すべき項目。 新卒の自己分析と違い、「自分がどんな人間か」を掘る必要はありません。選考で使う材料を集める作業だと考えてください。 > 転職の自己分析は自分探しではなく、素材集め。職務経歴書と志望動機と求人の選定基準——この3つに使うものだけ集めれば終わる。 ## 手順①:できることを書き出す(60分) 在籍した会社ごとに、次を書き出します。 ①担当した業務(何を、誰に対して、どのくらいの規模で)。②数字(売上、件数、人数、金額、期間、達成率、削減した工数)。③変えたこと(改善、提案、仕組み化)。④使ったツール・資格。⑤感謝された場面。⑥任された仕事の共通点。 ⑤⑥が強みの手がかりです。「他人がわざわざ自分に頼んだこと」——それが市場価値のある部分です(自分の強みがわからない)。 注意: 「頑張った」「工夫した」は書かない。事実と数字だけを書いてください。評価は選考側がします。 ## 手順②:やりたいことを絞る(30分) ①いまの仕事で、続けたい要素を3つ挙げる。②やめたい要素を3つ挙げる。③次でやりたいことを1つに絞る。 「やりたいことが分からない」場合、①②だけで十分です。「◯◯は続けたいが、△△は避けたい」——これが志望動機の骨格になります(やりたいことが見つからないとき)。 ## 手順③:譲れない条件を順位づけする(30分) 年収・労働時間・勤務地・仕事内容・人間関係・雇用の安定・成長機会——この中から上位3つを選ぶ。 全部は取れません。3つに絞ると、応募先の選定が一気に楽になります。 年収の下限は数字で出す(ライフプラン逆算)。相場との比較は賃金チェッカーと業種別年収マップで。 ## 手順④:辞める理由を構造化する(30分) 「なぜ辞めたいのか」を、感情ではなく構造で書く。 例: 「上司が嫌」→ 「評価の基準が明示されず、改善を提案しても反映されない」。 この変換ができると、①面接で説明できる ②次の職場で確認すべき項目が分かる——2つの効果があります(転職理由の伝え方)。 書き出した「辞める理由」は、そのまま面接での確認項目になります。 ## 手順⑤:他人に聞く(30分) 上司・同僚・元同僚に、3つ聞く。 ①「私に仕事を頼むとき、どんな内容を選びますか」。②「一緒に働いて、意外だと思ったことはありますか」。③「私がいなかったら、どの作業が止まりますか」。 「私の強みは何ですか」とは聞かない——抽象的すぎて、無難な答えしか返りません。 3人以上に聞いて、共通して出る言葉が、確度の高い強みです。 ## 変換:職務経歴書と面接へ ①できること → 職務経歴書の職務要約と実績(職務経歴書の書き方)。 ②やりたいこと+④辞める理由 → 志望動機(転職の志望動機の作り方)。 ③譲れない条件 → 応募先の選定基準と、オファー時の判断軸。 ④辞める理由 → 面接での逆質問(転職面接の逆質問)。 この変換までやって、自己分析は完了です。書き出しただけで終わると、選考では使えません。 ## よくある質問 Q. 自分史や幼少期の振り返りは必要ですか? 転職では不要です。選考で問われるのは、直近の実務です。 Q. 3時間で足りますか? 素材集めなら足ります。ただし、⑤の他人に聞く部分は、相手の都合があるため日数がかかります。 Q. 実績が少ないのですが。 規模は問われません。「後輩の質問に答えていた」「資料のミスをよく見つけていた」でも、動詞は取り出せます。 Q. 診断ツールは使うべきですか? 言葉の候補としては有用ですが、答えにはなりません(無料の適職診断は当たるのか)。 ## 素材を集めて、3つに変換する 転職の自己分析は、自分を深く知る作業ではありません。職務経歴書・志望動機・選定基準に使う素材を集める作業です。4項目に絞れば3時間で終わり、そのまま選考の準備に直結します。 自分の経歴なら、どう整理すべきか。転職ありきではない立場で、無料で相談に乗ります。

NEXT READ転職既卒から福岡で就職する。空白期間の説明と入り口転職人事になるには。未経験からの現実的な入り口転職女性が長く働ける会社の見分け方。届出データで確認する
GUIDEまとめ福岡で転職するなら。求人動向・年収相場・進め方の完全ガイド