Web制作フリーランスになる。制作会社経由か直請けか

Web制作は、独立しやすい職種のひとつです。設備投資が小さく、リモートで完結し、案件の単位が明確。ただ、受注経路によって、単価も働き方もまったく違います。
結論から言うと、制作会社の下請けは安定するが単価が抑えられ、直請けは単価が高いが営業と要件調整の負担が増えます。この記事では、両者の比較と、継続収入への移し方を整理します。
- 下請けと直請けの比較
- 単価の設計
- 案件の作り方
- 継続収入に変える
- 契約と実務
- 独立のタイミング
- よくある質問
- 保守契約が、生活を安定させる
下請けと直請けの比較
①制作会社の下請け - 単価: 直請けの5〜7割程度 - 利点: 営業が不要、仕様が固まっている、支払いが安定 - 難点: 単価の天井、スケジュールが相手都合、上流に関われない - 独立直後の収入の土台としては有効
②直請け(エンドクライアント) - 単価: 高い - 利点: 単価の交渉余地、上流(設計・企画)から関われる、継続契約になりやすい - 難点: 営業、要件定義、非エンジニアとのやり取り、支払いサイトの管理 - 要件が固まっていない状態から始まるため、工数が読みにくい
実務的な形は、①で土台を作りながら②を増やす——これが多くのフリーランスが取る道です。
Web制作フリーランスの単価は技術力ではなく、要件を決める側に立てるかで決まる。言われた通り作る人と、何を作るかを決める人では、報酬の桁が違う。
単価の設計
時給換算で管理するのが基本です。
例: LP1本15万円、実作業40時間 → 時給3,750円。同じLPを25時間で仕上げれば 時給6,000円。
注意すべきは、作業時間だけでなく、①打ち合わせ ②要件の確認 ③修正対応 ④請求・経理を含めること。「制作は20時間だが、やり取りに15時間」ということは普通に起きます。
修正回数を契約で決める——これが時給を守るもっとも実務的な方法です。「修正は2回まで、以降は別途見積」。
必要な売上はライフプラン逆算から逆算してください(フリーランスになるにはの単価設計も参照)。
案件の作り方
①制作会社への登録・営業。ポートフォリオを持って、地場の制作会社に連絡する。福岡には制作会社が一定数あります(福岡のWebデザイナー転職ガイド)。
②クラウドソーシング。単価は低いが、実績づくりには使える。3〜5件で抜ける想定で。
③知人・前職の関係。もっとも確度が高い。
④直接営業。サイトが古い、スマホ対応していない企業に、改善案を持って連絡する。営業というより提案です。
⑤発信(技術記事、制作実績の公開)。時間はかかるが、問い合わせが来る資産になります。
⑥地域のつながり(商工団体、異業種交流。商工会議所の創業支援)。
③④が、地方では特に有効です。顔が見える関係のほうが、単価も継続性も高くなります。
継続収入に変える
制作は単発です。作り終われば収入が止まります。だから、保守・運用契約に変える設計が要点になります。
保守契約の内容: サーバー・ドメインの管理、CMSとプラグインの更新、バックアップ、軽微な修正、アクセス解析のレポート、セキュリティ対応。
相場: 月額5,000円〜3万円程度(内容による)。
10社と月1万円の契約があれば、月10万円が安定収入になります。制作の受注が途切れても、生活の土台になる。
提案の仕方: 制作の納品時に、「公開後の更新とセキュリティ対応を、月額でお引き受けできます」。制作を受けた時点で、保守もセットで提案するのが定石です。
契約と実務
①契約書(業務範囲、納期、報酬、支払期日、修正回数、著作権の帰属、検収の条件)。
②著作権の扱い: 納品後に著作権を譲渡するか、利用許諾にとどめるか。譲渡する場合は、その分を単価に反映してください。
③支払サイト。制作会社経由だと、月末締め翌月末払いが一般的。入金までの資金繰りを見ておく(運転資金は何ヶ月分必要か)。
④開業届・青色申告・インボイス(個人事業主の始め方・個人事業主はインボイス登録すべきか)。
独立のタイミング
①副業で継続案件を1〜2本持っている ②生活防衛資金が12ヶ月分ある ③保守契約が数本ある——この3つが揃えば、独立後の収入が読めます(副業から独立へ)。
逆に、単発の制作案件だけで独立すると、毎月ゼロから営業することになります。
よくある質問
Q. デザインとコーディング、両方できる必要がありますか?
両方できると受注の幅が広がります。ただし、どちらかに特化して、もう一方は外注する形も成立します。
Q. 単価はどう決めますか?
時給換算で目標を決め、想定工数から逆算。「相場」より「自分の必要額」から設計してください。
Q. 福岡でも案件はありますか?
地場の制作会社と、中小企業の直請けがあります。加えて、リモートで首都圏の案件も受けられます(リモートワークで福岡移住)。
Q. 未経験から独立できますか?
まず副業で実績を作ってください(未経験からエンジニアになる福岡ルート)。
保守契約が、生活を安定させる
Web制作フリーランスで安定するかどうかは、制作の腕前より継続収入があるかで決まります。制作を受けたら保守も提案する——この積み重ねが、毎月ゼロから営業する状態から抜け出す道です。
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